海運業向け会計システム 「TRANS-Account」導入事例インタビュー

ノンカスタマイズで
短期間の導入ながらも
業務改善効果を
十二分に引き出せている

第一中央内航株式会社
代表取締役社長 平野 正俊 氏

 第一中央汽船の100%子会社である第一中央内航は船主業を中心に内航運送業務や船舶管理業務も手がけている。主要貨物はセメント。現在、海外子会社も含めて計13隻を管理する。同社の平野正俊社長に「TRANSAccount」の魅力を新鮮な視点で掘り下げていただいた。

システムを知る経理責任者が
「これだ」と決め打ちにかかった

――「TRANS-Account」の導入から3 年が経過したそうですね。

平野■  稼働は2011 年10月からで、私が社長に就任した2012年にはすでに稼働済みでした。そのため、とくに以前の状況は経理責任者から聞いた話となりますが、「TRANS-Account」の採用後、現場の業務効率は格段に向上したと認識しています。

――詳しく教えて下さい。

平野■  導入の具体的な検討を進めていたのは経理責任者の泉総務部長でした。彼は元船員で、かつシステムに詳しい人間です。船員時代にポケコンという、当時の携帯型コンピュータを独自に購入して、荷役時の複雑で面倒な計算などに役立てていたそうです。
 「TRANS-Account」の導入以前は彼が独自に組んだ自社開発のプログラムとマンパワーで経理業務を行っていました。ドル基軸の海外子会社を含む4 社分の会計業務を付帯業務も含め2 人でこなしていたそうです。
 業務は回っていましたが、やはりオーバーワーク気味だったのと、次の世代に向けた業務環境の整備を考えると、専門のソフトウェアを導入する必要がありました。
 しかし一般的な会計システムでは勘定科目、管理項目が少なく、海運会社にとっては不十分。カスタマイズに莫大な費用はかけたくない。困っていたところにタイミングよくエイ・アイ・エス社の営業担当者が現れ、説明を聞いたところ、「これだ」と決め打ちにかかったそうですよ。社内の稟議も取り付け、導入に至った様です。

――導入時に苦労した点などはあったのでしょうか。

平野■  マスターデータ構築作業の際、こちらで提出したデータに一部不備があり、稼働後に一つひとつ修正していく必要があったそうですが、それくらいだと。他は特になく、2011年8月に発注して、マスターデータの整備に1 カ月弱を要し、10月1日から稼働を始めましたので、2カ月弱という短期間で導入ができました。

初心者にもわかりやすく操作できる

――導入後の感想を現場の方はどうお持ちですか。

平野■  まずウェブ上で操作できることが便利です。ファームバンキング(銀行とのインターネットバンキング)に連動しているため、会計システムから直接送金業務が可能です。以前はプリント
アウトした内容を送金伝票に手で打ち込んでいましたが、いまは入力ミスの心配もなく、手間が大幅に減りました。また外貨に対応しているため、国内のみならず、外国へも送金できます。
 勘定科目を海運業向けに細かく設定することができるため、財務諸表の作成も非常にスムーズですね。以前は勘定科目の内訳明細を一つひとつ確かめ、何頁も作成していたそうですが、いまはエクセルデータに置き換えて、容易に作業を進めています。
 弊社は連結対象子会社のため、親会社に財務諸表を定期的に提出しなければなりませんが、決算期でも非常に短い期間で提出資料が作成できています。総務部の残業も、決算期前でさえ一日一時間あるか、ないかというレベルです。
 また細かい点ですが、独自に伝票のテンプレートをつくることであとは数字を変えればいいなど、入力作業がかなり軽減されていると聞きました。
 さらに、新人など初心者にも簡単でわかりやすく操作できるそうです。得意先などの検索もしやすいほか、使い慣れないボタンをクリックしてしまって作業が途中でわからなくなってしまうといった心配もないそうです。

傭船料を決める際の
バックデータとして活用

――その他の活用方法はいかがですか。

平野■  経営分析がしやすくなりました。船主業の収支を考える際、収入は傭船料というかたちで月に一度入ってきます。大切なのは支出の方で、これを細かく管理し、分析することで、傭船料を決める際の資料としています。弊社の場合、「TRANS-Account」の管理コード上「船
名」と「取引先」、「備考(※)」の3つを設定し、船舶ごと航路ごとで支払先とその金額を把握できます。大元のデータが間違っていなければ、資料や伝票をつくるのにいちいち確認する必要がなく、マネジメント側の負担も軽減しています。
 弊社はノンカスタマイズで「TRANS-Account」を使っていますが、現段階でその効果は十二分に引き出せているのではないでしょうか。いずれにしても、「TRANS-Account」は使い勝手がよく、経営分析もしやすいソフト、と言えると思います。■
(※収支管理項目を独自にマスタ化)

● INPUT イメージ
 船名、備考(収支管理項目)をマスタから選択し、乗組員費を計上


● OUTPUT イメージ
 船名別、備考別の乗組員費の一覧を出力



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