SeaCAST導入事例―――三菱鉱石輸送

大手ベンダの汎用パッケージではなく船舶業界特化型のSeaCAST を採用し導入コストの大幅削減に成功


三菱鉱石輸送 宗像政明総務部長

 三菱鉱石輸送では、約20年前に構築したオフコンの会計システムを置き換え、船舶業界向けERPパッケージ「SeaCAST」(販売元:郵船情報開発株式会社)を導入した。同製品を選択した理由は、業界特有の機能を標準装備しており、ノン・カスタマイズでの短期導入が見込まれたからだという。








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本誌 数あるERP パッケージの中から、SeaCASTを選ばれた理由はどこでしたか?
宗像 使い勝手や市場シェアなどもチェックしましたが、最終的には、コストと導入期間です。
 当社は古くから国内大手SI企業とのつき合いがあり、そこが開発している中堅企業向けERPパッケージも検討していました。フィット&ギャップ分析を何度も繰り返し、見積りを出し直してもらい、一時は8割がた採用を決めていました。しかし最後にもう一度SeaCASTと比較した結果、「やはりこちらで行こう」との結論に達したのです。船舶業界には特有の業務要件がいくつかあり、一般企業向けのERPではカスタマイズが避けられません。ディスカウントもあり、パッケージ本体だけを比較すると、SeaCASTとそれほど変わらないところまで来ていたのですが、カスタマイズの分だけ、費用と導入期間が余計にかかることが明らかとなったのです。
本誌 たとえばどういった機能ですか?
宗像 もっとも大きいのは、多通貨対応です。当社のように国際輸送を請け負う企業には、必須の機能です。数カ月にわたる航海の中では、様々な国の港に停泊し、多様な通貨での支払が発生します。それらについて航海終了後に、支払時点での為替レートに基づいて日本円に換算し、最終的な精算金額を算出しなければなりません。
 しかし、こうした機能を標準で装備しているパッケージは、SeaCASTしかありませんでした。
本誌 手組みでの開発は検討されたのですか?
宗像 いえ、最初からパッケージで行こうと決めていました。以前はオフコンの手作りのシステムを使っていたのですが、開発費用もランニングコストも、ちょっと「割に合わない」と感じていました。10年前ならいざ知らず、今はアプリケーション機能もマシンの性能も格段に進歩していますから、「次に置き換える時にはC/Sのパッケージ」と決めていました。
本誌 最終的な導入コストはどのくらいになりましたか?
宗像 ハードも含め、当初の予算の半額ほどです。これは当初予想していた金額を大幅に下回っています。

カスタマイズを避ければERPの導入は容易

本誌 基幹系では初めてのパッケージ導入でしたが、いかがでしたか?
宗像 特に大きな問題はなく、2001年4月から12月の8カ月間でカットオーバーできました。あえて苦労した点を上げるとすれば、システム導入を機に実施した、勘定科目の見直し作業くらいです。
 今回、「カスタマイズを極力避ける」という方針で臨んだのですが、これがスムーズな導入を実現した最大の要因だったと考えます。
本誌 エンドユーザーの評判はどうですか?
宗像 もちろん、今までと業務が大きく変わったわけですから、最初は戸惑う面もあったようです。しかしそれも慣れるまでのことで、今ではすっかり定着しています。
 現在の利用者は13名ですが、今後は分析系の機能を強化して、社員全員がシステムを活用できるようにしていきます。